InDesignではOpenTypeを使うとき、OpenTypeの様々な字形を使い分けることが可能です。OpenTypeフォントには、単語の先頭のみに使う文字やタイトル用の大文字、2つ以上の文字を組み合わせた合字、分数などを字形を内蔵していることがあり、その場合は、この設定で字形を指定することができます。
[OpenType機能]を使うとき知っておきたいのは、OpenTypeフォントを使っていても、[OpenType機能]で指定した字形を持っていないOpenTypeフォントがあるということです。ですから、字形を持たないフォントを使うと、これらの指定は反映できません。利用できるかどうかは、文字パレットで、先に確認しておく方がいいでしょう。
また、[OpenType機能]は本来、文字スタイルとして指定すべきものです。段落全体に指定したとき、予想しない結果を生むことがあります。
[OpenType機能]ではまず最初に3つのオプションがあります
タイトル用字形
スワッシュ字形
前後関係に依存する字形
です。[タイトル用字形]は大文字のみに指定します。タイトル用の大文字を持っているフォントにのみ適用されます。[スワッシュ字形]も、大文字に適用されるもので、大文字が別の字形になります。[前後関係に依存する字形]は連結用の異体字をアクティブにします。
つづく[OpenType機能]の設定では、
上付き序数表記
分数
任意の合字
スラッシュ付きゼロ
があります。[上付き序数表記]は「1st」と入力したとき「st」の部分が上付になる機能です。[分数]は「1/2」が1文字の分数文字に変換されます。
[任意の合字]はいくつの文字を1つの字形に変換するものです。「株式会社」や「センチ」などが1文字の字形に変換されます。なお、欧文フォントの合字は[基本文字設定]で指定されます。ここで[任意の合字]を指定すると、「mm」「min」「ng」などの字形が予想しないものになりますので、使うべきではありません。
[スラッシュ付きゼロ]は、「0」の右上から左下にスラッシュを重ねた字形に変換します。なお、欧文のOpenTypeフォントでも、[スラッシュ付きゼロ]字形を持っていないことがあります。
[数字スタイル]ではデフォルトで使う、数字字形をリストの中から選択します。ただし、それらの字形を持っていなければ変換されません。
[横または縦組み用かな]は、横組み用と縦組み用にで別々にかな文字を持っている場合に使います。[欧文イタリック]は欧文でイタリック書体を持っている場合に利用できます。[プロポーショナルメトリクス]は、フォント内部の文字詰め情報を利用して文字詰めを行うときにチェックします。一般的には「オプチカル」を使うより、自然な文字詰めになります。
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